最後は、骨組みの強さ
頑丈な柱と梁で建築を支える、木のやすらぎと鉄骨の強さを併せ持つラーメン構造。木造建築にこの構造を取り入れ、さらに強さを増したのが「SE構法」です。
強度や品質に優れた「集成材」で出来た柱と梁を、丈夫な「SE金物」で剛に接合することで、構造計算プログラムで検証された、揺るぎない強度の骨組みを実現しました。壁だけで建築を支えるのではなく、骨組み全体で建築を支えるので、高い安全性を確保したまま、柱や間仕切り壁の少ない、開放的な大空間を実現することが出来ます。
SE構法は、木造三階建住宅も安心して建てることができます。そしてその優れた構造技術は高い耐震性のみならず、通常の在来木造や2×4では不可能な、柱や壁の少ない自由な空間を可能にしています。
構造計算するための3つの条件
木造住宅を構造計算するためには、次の3つの条件をクリアする必要があります。
- 柱や梁など構造を構成する部材の強度が分かっていること
- 柱や梁を接合する接合金物の強度が分かっていること
- 部材、接合金物の強度品質が耐用年数に耐えうること
強さを証明することが、家の安全を実現する第一歩であると考えるSE構法。そのために、使用する部材、接合金物(SE金物)の強度も基準を設け、木造住宅の構造計算を可能にしています。材料の強さが大切なのではなく、その強さを分かっていることが、家の安全、強度という視点から見れば絶対的な条件になります。
集成材の強度は、無垢材の約1.6倍※
自然素材の無垢材は、強度にばらつきがあります。 そこでSE構法では、使用木材にエンジニアリングウッド(JAS構造用集成材)を採用しました。
このエンジニアリングウッドは、天然木材の長所をそのままに、反り、ねじれ、割れ、伸縮などの欠点を克服し、飛躍的な強度を実現。しかも安定した品質が構造計算を可能にし、大規模構造建築物をも可能にします。
SE構法の集成材は、圧縮、引っ張り、曲げ、せん断等において、ムク材の1.6倍の強度を誇っています。(ただし同一重量 での比較)。また乾燥した板材のみを使用するため、反りや割裂がなく、狂いも少なくなっています。
※同じ樹種の無垢材と構造用集成材
接合部を強くするSE金物
従来の木造在来工法は、柱の過大な断面欠損が接合部の強度を低下させていましたが、SE構法では、断面欠損の少ない堅固な接合部を追求。独自に開発した丈夫な「SE金物」で、骨組みの中でも特に外力を受けやすい柱と梁を強固に接合し、優れた耐震性能を実現させています。
SE構法を支えるSE金物、高耐力フレーム、高耐力壁、集成材本体は、数々の工法接合強度実験をクリアした素材により構成されるため、1階部の大開口の確保やビルトインガレージの設置といった高い強度と安全性を約束できるのです。
独自開発CADと連動した立体応力解析で安全性を点検
さらに台風、地震、積雪などの自然災害についての安全シュミレーションも行い、その確かな強度ゆえに構造本体に対し、施工後の瑕疵責任を保証するための保証制度「SE住宅性能保証」をご用意しました。
SE構法は、木造住宅においても、大規模建築と同様の応力解析による構造計算を実施しています。独自のCADソフトを開発し、CADと連動した立体応力解析で、あらゆる安全性を点検。もちろん様々なデータをもとに、コンピュータ上で、台風、地震、積雪などの自然災害についてもシミュレーションし、その安全性を確認しています。これにより構造上の木造住宅では実現できなかった大空間を可能にしたのです。